十和田奥入瀬観光講座と大川清一写真展

こんにちわ,Isamuです。

青森県十和田市で開催された十和田奥入瀬観光講座「クマとどう向き合い、どう受け流すか」と、秋田市で開催された大川清一写真展を見学してきました。

それぞれのイベントに参加してみての様子、また感じたことを簡単にまとめてみました。

十和田奥入瀬観光講座「クマとどう向き合い、どう受け流すか」

講座参加の経緯

4月19日に青森県十和田市で十和田奥入瀬観光講座が開講されました。

講師に長年クマに関わってきた米田一彦氏を迎えての本公演は、米田氏を直に見て話を聞きたいという思いから、勢いで申し込みして金曜日午後に有休を取って青森に向かった次第です。

秋田市市街地から、R285を通り、五城目から上小阿仁を経由しました。県北部の大館から鹿角へ抜けて、十和田湖の湖畔を通過して、奥入瀬渓流を通って、目的地の青森県十和田市に到着しました。

公演は、十和田市地域交流センターとわふるで開催されました。

とわふる外観

当日は、席数がほぼ満席となる参加状況で、皆さん米田氏の講演を聞くために足を運んだようでした。

講演について

米田氏のキャリアに沿って、これまで実践されてきたクマに関する事業や、海外を渡り歩いてのクマのための活動、さらには近年のクマ事情など、講演内容は多岐にわたり、時間はあっという間に過ぎました。

私の故郷”秋田”にゆかりのある米田氏の実体験に基づく講演は出だしから興味深く、どのような思想でこれまでクマと関わり続けてきたのか、聞くことができました。直に聞くことで理解が深まり、とても勉強になりました。

限られた時間の中での講演だったので、質問コーナーは無しとなりましたが、クマについてより一層知識を深めることができた講演でした。

しかしながら、クマを知るとともに、ツキノワグマの恐ろしさを改めて実感しました。

私は撮影の関係で、山に多く出向く事情から、クマとの遭遇も多くなりそうです。いつクマが現れてもいいように、”直ぐ側にクマはいる”、といつも心に留めて、安全第一で写真を撮っていきたいと思います。

講演から学んだこと

本公演の題目、「クマとどう向き合い、どう受け流すか」は非常に意味深な題目だと思っています。

私は題目を見て、”会わないのではないのだな”と思いました。近年のクマ出没状況からみても、自明なことですね。

地元の人からも、”これまでここにクマがでたなんて聞いたことない”という方も多く、これまでクマが現れたことのない場所にも出没するようになってきているようです。

そんなクマに出会ってしまったらどうするのか。

米田氏いわく、クマは鼻っ柱に噛みついてくるようです。さらに、頭部を主に攻撃するらしく、それが致命傷となって重症や死傷に至るのだとか。

そのため、まずクマが襲いかかってきたら、両の手でクマの初撃を受け流す。具体的には、クマの動きをしっかり見て、両手で頭をガードしながら、後ろに反転しながら倒れ込む。そして、両手で首筋などをしっかりと守る。

どう受け流すか、について具体的に学ぶことができました。

クマは筋肉の塊です。あの強力な一撃を喰らえば、気絶することもあるそうです。もし、出血があれば、気絶中にどんどん血が流れ、最悪の場合、出血死に至ると想像できます。

まずはクマのファーストアタックを受け流し、意識のある状態で冷静に行動して、生還するようにしたいですね。

Isamu

いざクマを目の前にしたらそう思う通りにはいかないだろうけど…

今後増加が予想されるツキノワグマの出没について

2022年は東北でブナが豊作だったことによって、翌年には雌熊の大出産でベビーラッシュとなりました。

翌2023年は各地でツキノワグマの出没が多発しました。それによって、多くの人が被害にあわれ、報道機関でも大々的に報道されて、クマという言葉を聞かない時はないほどの年だったと記憶しています。

さらに、最近ではツキノワグマとヒグマが指定管理鳥獣に追加され、国からの補助金も出ることになり、クマたちの将来はどうなるのか、気になっているところです。

2016年に鹿角市十和田大湯で発生した十和利山熊襲撃事件では、当事件に関わった熊はもう駆除された模様でありますが、依然としてタケノコ採りシーズンには入山禁止の規制が張り巡らされています。

こうした人間活動が営まれていた場所を制限すれば、そこまではクマさん来てもいいですよ、と言っているような気がしてなりません。現時点では、人の安全が担保されている状況ですが、根本的な解決策になっているのかは懐疑的であります。

この活動制限について私は似たような体験があります。

私の暮らしている地域の林道は大雨などで土砂崩れが発生すると、場所にも寄りますが、通行止めなどの処置で林道そのものを封鎖するきらいがあります。その封鎖された林道上にはクマのうんこがたくさん落ちていて、そこはもうクマの巣であると認識させられます。さらに、林道は山と人里をつなぐ道ですので、人気のない林道を通ってクマたちが人里に降りてくることも考えられます。

どんな対策を講じるにせよ、予算の関係もあるため、実施できるのか、またどの程度実施するのか、全県規模・自治体規模での検討が必要です。一方で、私の住む秋田では、秋田市以外が消滅可能性都市であるとされ、山林事業・里山整備に投資する余裕・お金があるのか、そこも懸念点です。

どうか、人間とクマ、その他野生鳥獣や自然にとって、ベストな選択ができればと思っています。

大川清一写真展「北東北 山々の輝き」

来歴

大川清一氏の写真展は今回で2回目の見学となりました。

1回目の見学は2023年に秋田魁新報社で開催された山岳写真展でした。

春の写真展(大川清一山岳写真展・春のバードウィーク野鳥写真展)巡り

今回の写真展は、秋田県立美術館1F県民ギャラリーで開催されました。

GWは毎日撮影に没頭しましたが、GW最終日に時間を作ってちょっと立ち寄ってみました。

写真展のスタイル

写真展というのは、言わずもがな、写真が展示してあるわけですが、以下のパターンが私のこれまでの写真展参加経験より考えられます。

  • 写真とタイトルの展示
  • 写真、タイトル、その他エピソードなどの文章付きパネルの展示

前者の写真とタイトルだけの展示だと、展示写真一周ぐるっと回って大体30分もあれば、見終わってしまいます。

後者は作品に添えられた文章もじっくり読んで回覧していくので、場合によっては1時間以上かかると思います。

今回の大川清一写真展は後者のスタイルであり、私としてはこちらのほうが作品への理解が深まるので好きです。

Isamu

作品の被写体の理解が乏しいと、漠然と作品を眺めがちですが、解説など文章があるとその作品をより知ることができますね!

写真展で展示されていた100点の作品を見終えるのに1時間半はかかりました。見学の間、作品の文章を読み、その後、写真をじっくり見ました。作品解説の文章から、当時撮影した大川氏に思いを馳せて、とても充実した時間を過ごすことができました。

会場内撮影OKだったので一枚撮影

北東北の山々の美しさ

大川氏は私と同じ秋田の出身で、美里町の方らしいです。

自衛隊からプロボクサー、そして写真家と異色の経歴を持っています。言い換えると前職で鍛えた強靭な体で山を登り、林道や藪道を漕ぎ、想像を絶する環境で忍耐し、人々が感動する写真を撮った素晴らしい写真家であると私は思っています。

白神山地、八甲田山、秋田駒ケ岳、鳥海山など北東北の名だたる名峰で撮影した写真はどれも素晴らしく、四季折々の風景は秋田の素晴らしさを存分に伝えてくれました。

大川氏は山での撮影だと、一度山頂付近まで行き、そこでテントを張って数日から数週間、食料が尽きるまで耐え凌ぐそうです。そうすると時間の経過とともに、人間の痕跡(足跡など)が消えて、自然本来の姿を見ることができるのだとか。

北東北の誰も見たことない風景を、写真におさめて色んな人に見てもらう、この精神について私も習うところがあり、日々の写真撮影において私自身も自分にしか撮れない写真を撮ってみたくなりました。

まとめ

この春、十和田奥入瀬観光講座と大川清一写真展を見学し、ツキノワグマに対する理解の深化と北東北の原風景を楽しむことができました。

2024年もツキノワグマとの出会いが多くなりそうなので、撮影の際は気をつけて行動したいと思います。

また、北東北の美しい自然を写真に撮ってみたいという思いも強まりました。

ただ写真を撮るだけでなく、自分がどんな写真が撮りたいのか、今一度原点に戻って自分の撮影を見直すいい機会となりました。

他にも、私の写真活動に関する記事を書いているので、興味あればご覧になってください。

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Isamu

最後まで読んでくれてありがとうございました!

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