こんにちわ,Isamuです。
EOS R7を購入して、はや1年が経ちました。
もう一台の相棒ILCE-7RM3を購入したあたりから、カメラの撮影設定を考えては設定し、撮ってみては設定を変更するのを繰り返してきました。考えてカメラを使っているおかげなのか、歩留まりが高い撮影ができるようになってきた自覚があります。
ILCE-7RM3の撮影設定については別記事で紹介するとして、この記事では私のR7の設定紹介と解説をしたいと思います。
目次
R7概要と撮影方針
EOS R7の仕様などについては公式に詳しく書いてあるだろうから、そっちを見てちょんまげって感じです。
R7を使ってみて感じたことは、ISO感度耐性の弱さです。
許容できるのはISO3200まで、それ以上はPC画面でみるとノイズが目立つ画像に見える気がします。
LightroomのAIノイズ処理やDeNoise AI、DxO PureRaw、SILKYPIX RAW Converter、Topazlabs Photo AIなどでノイズ除去をしっかりすれば、そのあたりは問題ないでしょう。
このノイズ問題は私が動物撮影するときにも深く関係してきます。
野生動物との出会いは一期一会で、準備万端の状態で撮影できたことはありません。
野生動物たちはいきなり目の前に現れますから、オールラウンドに対応できる撮影設定でカメラを準備しておき、出てきたらそのチャンスをものにする勢いで撮影する必要があります。
私は大抵、シャッタースピードを1/1000sec以上とし、F値低め、露出適切、サーボAFにして動くものを捉える設定にしています。
天気が悪かったり、撮影の仕方によっては、ISO感度が上がって、ノイジーな写真が撮れてしまいますけど。
Isamu
方針としては「ブレずに」「すばやく合焦して」を優先に撮影するよう心がけています。
そのためには、ワンショット・サーボAF、シャッタースピード、AFフレームの選択など、被写体の動きに合わせて適切な設定が必要です。
次項では、「ブレない」「ピント合わせ」を高確率で成功させるため、私がR7の各ボタンに設定している機能を紹介します。
R7の設定と解説
私は、マニュアルで全部設定して撮影というわけではなく、かなりR7任せの撮影を行うことが多いです。
しかし、AFも完璧ではないため、ピントが合わない状況の対処、静止体から動体への撮影設定切り替えなど、自分で判断して実行するところも少なからずあります。
今回は、ボタン一つでそれらが変更できるように設定を検討しました。
設定を割り当てるボタンは以下の通りです。



マルチファンクションボタン
マルチファンクションボタンには、【トラッキングの開始/停止】を割り当てています。
この機能は正直あまり当てにしておらず、例えば、静止画でいい感じに撮影できたらトラッキングやってみるか程度の使用頻度です。
冬のオジロワシ撮影で使ってみましたが、青空を飛ぶオジロワシは追尾しましたが、山など背景がうるさくなると追尾が外れてしまい私では使いこなせなかったです。
それでも、シャッターボタンの横のボタンに割り当てて、すぐにトラッキングできるよう設定しています。
動画撮影ボタン
動画撮影ボタンには【拡大/縮小】を割り当てています。
この機能は、後述するAFスタートボタン【AF停止】と合わせて使うことで、拡大マニュアルフォーカスを可能としています。
動物はずっと止まってくれないですが、比較的その場から動かずにチャンスがある場合や、AFでピントが瞳に合わなかったと”感覚”で感じたときに、拡大マニュアルフォーカスできるようにしています。
まず、拡大/縮小を押すとファインダーでも、モニターでもいいですけど、画角が拡大されて被写体が大きく見えます。さらに押し込めば、より拡大できますが、一段階押し込みで十分かと思います。
私は、シャッターボタン半押しでAFするように設定していますので(親指AF不使用)、【拡大/縮小】を使ってフォーカスリングでピント合わせした跡、シャッターボタン半押しによるAFをキャンセルしなければなりません。
そこで、AFスタートボタンに割り当てた【AF停止】を押しながら、シャッターボタンを切れば、フォーカスリングで合わせたピントでシャッターが切れます。
これで、R7で普段はオートフォーカスで撮影しながら、一時的に拡大マニュアルフォーカス機能が使えます。
ISO感度設定ボタン
ISO感度設定ボタンには【ワンショットAF↔サーボAF】機能を割り当てています。
これは、R7を1年間ちょい使ってて実感したことですが、例えば、EF100-400mmやEF400mmレンズで撮影しているときに、サーボAFで車から止まっている鳥さんを狙っているとします。
このときに、一点AFでピントを合わせて撮っても、ブレた写真になってしまい、少しの間モヤモヤモヤしていました。
(サーボAFでは、動く被写体を追尾するため細かくAF動作させているのか、それが逆に仇となって静止体ではブレショットを生むと考察しています)
いくつか設定を変えて試しているうちに、サーボAF↔ワンショットAFの切り替えで、ワンショットAFにしたときに、ブレずに撮影できることがわかりました。
有識者のブログなどみると、サーボAFだけでOKと書かれていたので、私も参考にサーボAFだけで特に考えなしで使っていましたが、止まりものと動体の撮影では、ワンショットAFとサーボAFは切り替えて使う必要があると私は思っています。
上記した2レンズ以外試してませんので、RFレンズや比較的発売年が新しいEFレンズだとまた違ってくるのかもしれないですね。
こういった事情により、私はISO感度設定ボタンに【ワンショットAF↔サーボAF】を割り当てて、状況に応じてすぐにAFを切り替えています。
マルチコントローラー
マルチコントローラーには、【AFフレームダイレクト選択】を割り当てています。
マルチコントローラーを押し込むたびに、AFエリアの限定を選択したAFエリアに順次切り替わります。
私は「スポット一点AF」「領域拡大AF(周囲)」「全域AF」をAFフレームで選択しています。

止まりものや木の枝などが邪魔する場所での撮影なら、スポット一点AFを使います。
逆に、動体の撮影となれば、領域拡大AFか全域AF、かつサーボAFに設定し、シャッタースピードを上げて撮影します。
設定画面を開かずに、AFエリアを順次変えることができるので、この機能は重宝しています。
AFスタートボタン
AFスタートボタンの使い方は、動画撮影ボタンで説明したので、そちらを参考にしてください。
拡大マニュアルフォーカス以外でも、AF機能を無効にしてくれるので、意図的にAFを動作させたくないときに使用しています。
AEロックボタン
AEロックボタンには【登録AF機能に切り替え】を割り当てています。
登録AF機能に切り替えとは、ボタンカスタマイズにて、項目「登録AF機能に切り替え」でINFO詳細設定でカスタマイズした設定でAF機能を使用することができる機能です。
割り当てたボタンを押し続けている間、ずっとその設定したAF機能で撮影できます。
私は、全域AFでトラッキングON・瞳検出もONとして、完全にカメラ任せの撮影ができる仕様にしています。

したがって、普段は3つのAFフレーム(スポット一点、領域拡大、全域)でAFピント合わせして撮影しつつ、AEロックボタンを押せば瞬時にトラッキング・瞳検出ONでAF撮影ができるのです。
トラッキングや瞳検出機能を普段は使っていないですが、いざというときにサッと使える感じですかね。
この機能を割り当てる際の注意は、割り当てたボタンを押している間なので、例えば、私であればシャッターボタン半押しAFなので、人差し指以外で押すボタンに割り当てないとシャッターを切れないので、割り当てるボタンに注意してください。
AFフレーム選択/拡大/縮小ボタン
AFフレーム選択/拡大/縮小ボタンには、サイレントシャッター機能を割り当てています。
私は基本的に電子シャッターで撮影しています。
このボタンを押すと、シャッター音無しで撮影できます。
腰を据えてブラインドに入って撮影するときなど、音を出しなくない状況で重宝しています。
メカニカルシャッター、電子先幕時にこのボタンを押すと、電子シャッターで無音撮影の設定に切り替わります。
十字キー
背面の右下、Q SETと印字のある「クイック設定/設定ボタン」を囲うように配置された十字キーにも機能を割り当てています。

左ボタン:ISO感度
右ボタン:記録機能とカード・フォルダ選択
下ボタン:RAWバーストボタン
中央フレーム戻し、それ以外は使用頻度は低く、とりあえず割り当てている感じです。
ISO感度はAUTO(上限25600)で撮っています。
記録メディアとしては、SDカードを2枚使用し、一枚にRawを、もう一枚にJpegを書き込むようにしています。
万が一、一枚目のRaw用SDカードが容量いっぱいになった際、2枚めのSDカードに書き込めるよう設定変更できるためのボタンにしています。
Rawバーストモードは割り当てていますが、まだ使ったことがないので、とりあえずって感じです。
クイック設定/設定ボタン
クイック設定カスタマイズは、11個ほどの機能を選別し、画面の左右にレイアウトして「クイック設定/設定ボタン」から瞬時に呼び出す機能です。
ここまで紹介した各ボタンに割り当てた機能以外の機能を厳選して、機能カスタマイズしています。
設定した機能は、側光モード、ピクチャースタイル、ドライブモード、オートライティングオプティマイザです。

クイック設定ボタンを押して、十字キーで操作して設定を行うため、ツーアクション以上必要になります。
そのため、ここでは撮影時に瞬時に切り替えたい機能ではなく、ある程度時間があるときに効率的に設定変更することが目的です。
現場での実使用
R7にはEFレンズ(EF100-400mm、EF400mm、EF-S10-22mm)を装着して、撮影を行っています。
基本的には、トラッキング・瞳検出機能は使わずに、AF中心で撮影していくスタイルです。
AFはシャッターボタン半押しで開始し、ピントが合えばボタンを押し込みシャッターを切ります。
シャッター半押しAFで被写体にピントを合わせつつ撮影していきますが、
その他は、撮影条件に応じて、側光モードやピクチャースタイルなど変更し、露出の設定に気をつけています。
ピクチャースタイルは写真家・林祐介先生の動画を参考に設定しています。
作例紹介
全てというわけにはいきませんが、上記設定を施したR7を使って写真を撮ったので、その一部を紹介します。
基本的に、撮影した写真はこのブログで紹介したり、Instagramで投稿しているので、たくさん写真が見たい人はブックマーク・アカウントフォロー(@isamu_akita2)よろしくぅ!!
野鳥
野鳥など野生鳥獣の撮影では、EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMやEF400mm F4 DO IS USMのレンズを使って撮影しています。
下写真のように止まっている鳥さんはワンショットAFにして、スポット一点AFで瞳にピントを合わせてシャッターを切ります。
Luminar4でノイズ除去していますが、参考までに撮影時のISO感度も載せておきます。

このトビさんは、飛び出しを狙っていたので、サーボAFにして領域拡大AFで狙って撮影しました。
顔ではなく、体や羽にピントがいってしまいましたが、全体的にピントが合っていてこれはこれで良いかと思っています。

カワセミは、設定を変える時間がなかったので、置きピンで飛び込み位置を狙って撮りました。
ワンショットAFで、スポット一点AFのエリアです。
左の枝から真横への飛び込みだったので、なんとか写真撮れたって感じです。

こちらは、ワンショットAFでスポット一点AFエリアで撮影したオオルリです。
逆光になってしまい、Luminar4でかなり処理しています。
距離が近かったこともあり、羽の解像は確認できます。

木々の枝が入り組んだ狭い場所では、スポット一点AFに設定して、ワンショットAFで狙っていきます。
このような林は光が届かなくて暗い場所も多いので、ピント合わせと露出調整で苦労します。

アカショウビンの止まりもの撮影です。
これは、じっと一箇所で待って撮影したものなので、事前に露出調整を完璧にしていけたので、いい感じに撮れていると思います。

オジロワシ若の飛翔です。
サーボAFで、領域拡大AFでピントを合わせ続けて撮影しています。

オオワシの飛び出しです。
シャッタースピードを上げて、サーボAFで領域拡大AFエリアで撮影しています。

こちらは鉄塔に営巣して大量に飛び回っていたイワツバメさんですね。
速すぎて領域拡大AFでも追いつかなかったので、全域AFに切り替えてなんとか撮影できました。

動物
林の中で姿を見せてくれたホンドキツネです。
ワンショットAFのスポット一点AFで撮影しました。

木々の間を動き回るニホンリスも難なく撮影できます。
シャッタースピードを上げて、ワンショットAFで撮影しています(エリアはスポット一点AF)。

流石にISO10000までいくと、ノイジーな画像になってしまいます。
Luminar4でノイズ処理しましたが、この通り、ツキノワグマさんも野暮ったい感じです。

風景
この設定でも、風景撮影では特に苦もなく撮影できます。
野生鳥獣はMモードで撮っていますが、風景はAvモードでいいのかなって感じです。

EF-S10-22mm F3.5-4.5 USMを使って、広角風景の撮影です。
APS-C専用レンズですが、私みたいなアマチュアでも十分いい写真撮れますね。

最後に
カメラを買ったばかりの初心者にはちょっと敷居が高いかと思いますが、”考えて”写真を撮ることを始めたら、カメラの設定を突き詰める作業は絶対に必要になります。
ここで示した私の方法がベスト!なんてことはないですが、それでも私が1年半かけて野生鳥獣をカメラ任せで撮ることに特化した設定ですので参考にしてもらえれば幸甚です。
他にも、カメラ関係の記事を書いていますので、興味あればご覧になってください。





Isamu
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