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2024年4月 十和田奥入瀬観光講座「クマとどう向き合い、どう受け流すか」
講座参加の経緯
今春に青森県十和田市で十和田奥入瀬観光講座が開講されました。
講師に長年クマに関わってきた米田一彦氏を迎えての本公演は、米田氏を直に見て話を聞きたいという思いから、勢いで申し込みして金曜日午後に有休を取って青森に向かった次第です。
秋田市市街地から、R285を通り、五城目から上小阿仁を経由しました。県北部の大館から鹿角へ抜けて、十和田湖の湖畔を通過して、奥入瀬渓流を通って、目的地の青森県十和田市に到着しました。
公演は、十和田市地域交流センターとわふるで開催されました。
当日は、席数がほぼ満席となる参加状況で、皆さん米田氏の講演を聞くために足を運んだようでした。
講演について
米田氏のキャリアに沿って、これまで実践されてきたクマに関する事業や、海外を渡り歩いてのクマのための活動、さらには近年のクマ事情など、講演内容は多岐にわたり、時間はあっという間に過ぎました。
私の故郷”秋田”にゆかりのある米田氏の実体験に基づく講演は出だしから興味深く、どのような思想でこれまでクマと関わり続けてきたのか、聞くことができました。直に聞くことで理解が深まり、とても勉強になりました。
限られた時間の中での講演だったので、質問コーナーは無しとなりましたが、クマについてより一層知識を深めることができた講演でした。
しかしながら、クマを知るとともに、ツキノワグマの恐ろしさを改めて実感しました。
私は撮影の関係で、山に多く出向く事情から、クマとの遭遇も多くなりそうです。いつクマが現れてもいいように、”直ぐ側にクマはいる”、といつも心に留めて、安全第一で写真を撮っていきたいと思います。
講演から学んだこと
本公演の題目、「クマとどう向き合い、どう受け流すか」は非常に意味深な題目だと思っています。
私は題目を見て、”会わないのではないのだな”と思いました。近年のクマ出没状況からみても、自明なことですね。
地元の人からも、”これまでここにクマがでたなんて聞いたことない”という方も多く、これまでクマが現れたことのない場所にも出没するようになってきているようです。
そんなクマに出会ってしまったらどうするのか。
米田氏いわく、クマは鼻っ柱に噛みついてくるようです。さらに、頭部を主に攻撃するらしく、それが致命傷となって重症や死傷に至るのだとか。
そのため、まずクマが襲いかかってきたら、両の手でクマの初撃を受け流す。具体的には、クマの動きをしっかり見て、両手で頭をガードしながら、後ろに反転しながら倒れ込む。そして、両手で首筋などをしっかりと守る。
どう受け流すか、について具体的に学ぶことができました。
クマは筋肉の塊です。あの強力な一撃を喰らえば、気絶することもあるそうです。もし、出血があれば、気絶中にどんどん血が流れ、最悪の場合、出血死に至ると想像できます。
まずはクマのファーストアタックを受け流し、意識のある状態で冷静に行動して、生還するようにしたいですね。
Isamu
今後増加が予想されるツキノワグマの出没について
2022年は東北でブナが豊作だったことによって、翌年には雌熊の大出産でベビーラッシュとなりました。
翌2023年は各地でツキノワグマの出没が多発しました。それによって、多くの人が被害にあわれ、報道機関でも大々的に報道されて、クマという言葉を聞かない時はないほどの年だったと記憶しています。
さらに、最近ではツキノワグマとヒグマが指定管理鳥獣に追加され、国からの補助金も出ることになり、クマたちの将来はどうなるのか、気になっているところです。
2016年に鹿角市十和田大湯で発生した十和利山熊襲撃事件では、当事件に関わった熊はもう駆除された模様でありますが、依然としてタケノコ採りシーズンには入山禁止の規制が張り巡らされています。
こうした人間活動が営まれていた場所を制限すれば、そこまではクマさん来てもいいですよ、と言っているような気がしてなりません。現時点では、人の安全が担保されている状況ですが、根本的な解決策になっているのかは懐疑的であります。
この活動制限について私は似たような体験があります。
私の暮らしている地域の林道は大雨などで土砂崩れが発生すると、場所にも寄りますが、通行止めなどの処置で林道そのものを封鎖するきらいがあります。その封鎖された林道上にはクマのうんこがたくさん落ちていて、そこはもうクマの巣であると認識させられます。さらに、林道は山と人里をつなぐ道ですので、人気のない林道を通ってクマたちが人里に降りてくることも考えられます。
どんな対策を講じるにせよ、予算の関係もあるため、実施できるのか、またどの程度実施するのか、全県規模・自治体規模での検討が必要です。一方で、私の住む秋田では、秋田市以外が消滅可能性都市であるとされ、山林事業・里山整備に投資する余裕・お金があるのか、そこも懸念点です。
どうか、人間とクマ、その他野生鳥獣や自然にとって、ベストな選択ができればと思っています。
2024年5月 大川清一写真展「北東北山々の輝き」
大川清一氏の写真展は今回で2回目の見学となりました。
1回目の見学は2023年に秋田魁新報社で開催された山岳写真展でした。
今回の写真展は、秋田県立美術館1F県民ギャラリーで開催されました。
GWは毎日撮影に没頭しましたが、GW最終日に時間を作ってちょっと立ち寄ってみました。
写真展というのは、言わずもがな、写真が展示してあるわけですが、大きく2つのパターンがあります。
- 写真とタイトルの展示
- 写真、タイトル、その他エピソードなどの文章付きで展示
前者の写真とタイトルだけの展示だと、展示写真一周ぐるっと回って大体30分もあれば、見終わってしまいます。
後者は作品に添えられた文章もじっくり読んで回覧していくので、場合によっては1時間以上かかると思います。
今回の大川清一写真展は後者のスタイルであり、私としてはこちらのほうが作品への理解が深まるので好きです。
Isamu
写真展で展示されていた100点の作品を見終えるのに1時間半はかかりました。
見学の間、作品の文章を読み、その後、写真をじっくり見ました。
作品解説の文章から、当時撮影した大川氏に思いを馳せて、とても充実した時間を過ごすことができました。
大川氏は私と同じ秋田の出身で、美里町の方らしいです。
自衛隊からプロボクサー、そして写真家と異色の経歴を持っています。言い換えると前職で鍛えた強靭な体で山を登り、林道や藪道を漕ぎ、想像を絶する環境で忍耐し、人々が感動する写真を撮った素晴らしい写真家であると私は思っています。
白神山地、八甲田山、秋田駒ケ岳、鳥海山など北東北の名だたる名峰で撮影した写真はどれも素晴らしく、四季折々の風景は秋田の素晴らしさを存分に伝えてくれました。
大川氏は山での撮影だと、一度山頂付近まで行き、そこでテントを張って数日から数週間、食料が尽きるまで耐え凌ぐそうです。そうすると時間の経過とともに、人間の痕跡(足跡など)が消えて、自然本来の姿を見ることができるのだとか。
北東北の誰も見たことない風景を、写真におさめて色んな人に見てもらう、この精神について私も習うところがあり、日々の写真撮影において私自身も自分にしか撮れない写真を撮ってみたくなりました。
2024年7月 加藤明見写真展「秋田市には、クマがいる。」
秋田在住のクマ写真家加藤明見氏のクマ写真展に行ってきました。
加藤氏は自信のホームページでもクマを含めた秋田の写真を精力的に撮影されている方です。
加藤明見写真展は秋田市農山村地域活性化センターさとぴあにて開催されました。
この写真展では、加藤氏が秋田市のツキノワグマのいろいろな姿を捉えた写真で占められています。
秋田市は周りの町との合併によって大きな自治体となりましたので、クマも色んなところに出ています。
主に山で撮ったであろう写真が多く、中には建造物とともに写したクマ写真もあり、アーバンベアと言われているように私たちの身近には”クマがいる”んですね。
加藤氏はこれまでにも多くの写真展を開催しているので、今後の写真展にも期待大ですね。
2024年8月 白神山地ビジターセンター「クマゲラの世界展」
ビジターセンターはその場所の自然をよく知ることができるので、ビジターセンター巡りが趣味になりつつあります。
お盆にどこか行こうかとビジターセンターを調べていたら、白神山地ビジターセンターにてクラゲラの世界展が開催されることを知りました。
地元の友人を誘って、お盆に白神山地ビジターセンターを訪問しました。
天候はあいにくの雨で、途中から天気が快方に向かいましたが、ジメジメっとした感じがなんとも言えませんでした。
私自身のクマゲラを生で見たことありませんので、今回のクマゲラ世界展は楽しみでした。
展示写真はクマゲラ研究会と北海道の写真家の方が提供しているようでした。
テーマをクマゲラに特化し、森林の中でのクマゲラの営みが十分に見応えがありました。
帰りに、道の駅津軽白神ビーチにしめやでりんごの剪定枝を使って焙煎した林檎珈琲をいただきました。
夏だけど雨でちょっと寒かったのでホットでいただき、温まりました。
2024年9月 第40回秋田県写真公募展・第55回秋田県写真協会展
初夏に公募のあった秋田県写真公募展の入選者による写真展示および秋田県写真協会の有志による写真展示がアトリオンで開催されました。
こちらについても、アトリオン月別催事(イベント)情報に掲載されていますので、公募展に写真を応募された方は開催日時はわかると思ますが、写真を出されていない方は、アトリオンHPをチェックです。
2つの写真展示が一緒に開催されているので、展示写真数も多く、見ごたえのある写真展です。
ジャンルは、自然から秋田の伝統行事、日常など多岐にわたり、私の普段撮らないジャンルも多くあって楽しませてもらいました。
どうしても、自然系に目がいってしまうのは仕方がないですね。
個人的な情報ですが、私自身の秋田県写真公募展に1点作品を出展し、それが見事奨励賞を受賞しました。
こうした秋田県規模の写真展にはほぼ出展して入選以上を狙っていますので、見に来ていただければカメラマン冥利に尽きます。
〜Coming Soon〜
新しく写真展を訪問したら、この記事に更新していきたいと思います。
〜Fin〜